【アメリカのセントパトリックデイ】シカゴリバーやアイルランド移民の歴史など

アメリカ赴任時代に知った、3月中旬くらいに行われるセントパトリックデイのイベント。もともとはアイルランドにキリスト教を広めた聖人聖パトリックの命日の3月17日で、アイルランドでは祝日だそうですが、アメリカでは祝日ではありません。しかし、アメリカにはアイルランドから来た人の末裔がたくさんいるので、セントパトリックデイのイベントはアメリカ各地でも大々的に行われます。
本記事では、ミシガンで私が体験したセントパトリックデイのイベントなどをご紹介します。シカゴリバーも見に行きました。

 
Nokko
私自身アイルランドは行ったことがなく、若かりし頃エンヤを聞いていた世代としては、静寂・荘厳といったイメージを持っていたくらいでした。ですが、アメリカ時代に旅行が大好きでとにかく旅行ばかりしていたESLの先生が、緑がとてもきれいなアイルランドが大好きで毎年行く!と公言していたり、アメリカ時代にこのセントパトリックデイでアイルランドに思いを寄せたりしていたので、ぜひ一度行ってみたいなぁ~と思っている国の一つです!

ミシガンから行ける・できるセントパトリックデイのアクティビティ情報

 
Nokko
私がミシガン赴任時代に体験したり聞いたことがあるセントパトリックデイのイベントはこんな感じです。↓

1,緑色(シャムロックと呼ばれる、クローバーが大きくなったような葉のカラー)のものを身につける(身に付けていないとつねられる?)


2,パブで緑色のビールを飲む(色がすごいので私は飲んでいないですが)
3,コーンビーフ&キャベツを食べる(どこのスーパーでもこの時期ならコーンビーフがメインの場所に売っている!もともとは、アイルランド人がベーコンの代わりにコーンビーフを使ったという歴史かららしい)

4,レプリカンズ(アイルランドの、老人のような顔をした、靴職人の格好をした小さい妖精)のお面作り


5,パレード(アメリカと言えばパレード!セントパトリックデイにもパレードあります!)

アナーバーのケリータウン内を歩くだけの小さなパレードでしたが参加してみました。


6,セントパトリックデイならではのイベントを探す。(シカゴのシカゴリバーでは川を緑色に染めていたり、セントパトリックデイと称して、お得なイベントがあったりしました。)

ミシガン・アナーバーから、当日の朝出発し、Chicago Riverまで見に行きましたが、付近で空いている駐車場が見つけられず、車で橋をぐるぐるして川を眺め、そのままミツワ(日本食スーパー)へ。意外と狭い範囲でしたが、けっこうな水量の川が真みどりになっていました。2020年、2021年と、コロナの影響でイベントは中止になったみたいです。2022年こそ復活してもらいたいですが。
アナーバーのスケート場で、セントパトリックデイはすべて無料!しかもピザが貰える、という素敵なイベントを発見しました。
 
Nokko
こんな感じで、自分がアイリッシュじゃなくても、十分楽しめるイベントでした。
今は日本でも、イベントとしてセントパトリックデイのパレードなどをやるところがありますね!

アメリカに来た、アイルランド系アメリカ人について

ちょっと調べてみると、アメリカの人口の12%はアイルランド系アメリカ人と書いてあったり、6人に一人がアイルランド系アメリカ人と書いてあったり。
正確なところは分かりませんが、かなりのアイルランド系アメリカ人がアメリカにいるのは確かです!
なぜこんなにアイルランド系アメリカ人が多いかというと、アイルランドに1500年ごろからイギリスによる政治介入が始まり、1650年代ごろから事実上の植民地となっていたため、国民のほとんどが農民で、生産性の高いじゃがいもを国中で作っていたところ、1845~1849年に起こったジャガイモ飢饉(ジャガイモの疫病)で100万人以上が餓死や伝染病でなくなったそう。生き延びるために、250万人もの人(当時の30%ほどのアイルランド人)が、アメリカを始め、ヨーロッパのカトリックの国、カナダなどへ移住したそう。アメリカには、200万人のアイルランド人が海を渡って移民としてやってきたというのです。
アイルランドから来た人たちは、アメリカの移住では後発であること、アイルランド人はカトリックであること(アメリカはプロテスタントが多かったので)などからひどい差別を受けたとか。その後、徐々にアイルランド系アメリカ人も増えて、環境も徐々によくなっていき、初のアイルランド系アメリカ人であるジョン・F・ケネディ大統領の誕生となったのが1960年代です。

 
Nokko
私がアメリカにいた間は、ほとんど差別とかは分かりませんでした。もうないのかもしれません。
ただ、ESLのご年配の先生の一人が、ちょっと差別的な発言をして、他の先生がたしなめている場面に遭遇したことがあります。その時は、国境の警備員の話をしていて、そういった職業(警察・消防士・警備員など)には、アイルランド系アメリカ人が多いということを聞きました。